ビジネスでは、新規顧客の獲得コストは既存顧客への販売コストの5倍かかると言われています。なので、一度買ってくれたお客さまをいかにリピートさせるかは経営上の重要課題。特にスモールビジネスは大企業に比べると圧倒的に経営資源(人・モノ・カネ・情報)が少ないので、リピート獲得は経営課題の最重要課題の一つとして取り組むべきこと。
でも、このことは経営やマーケティングを少しでもかじったことのある人なら誰でも知ってること。
なので、ここでは「リピート獲得のために頑張ると売上アップ以上に起こる『良いこと』」についてお伝えします。
それは何か、結論から言うと
- 中期的には:ポジショニング
- 長期的には:ブランディング
の構築です。
リピート獲得で 売上アップ以上に得られる 「良いこと」とは
短期的に起こる良いことも含めて言うと
- 短期的:売上
- 中期的:ポジショニング
- 長期的:ブランディング
となるわけです。なので、「一度買ってくれたお客さまをいかにリピートさせるか」を常に考えていると良いことだらけなのです。
そして最初に考えるべきは「期待値」です。
まず考えるべきは期待値
あなたのことを知らない人に最初の購入をさせるためには、まずは「認知」させることが必要です。つまり、あなたの「存在を知らせる」ということです。
知らせるためにツールとして
- 広告
- SNS
- ブログ
- チラシ
などがありますが、ここで大事なのは期待値です。
期待値と行動
人があなたの商品やサービスのことを知ったとしても、期待値が全く上がらなかったとしたら「ふ〜ん」で終わり。ですよね?「買ってみたい」という気持ちや実際に買うという行動には結びつきません。
でも、もしあなたの商品に対する期待値が上がれば
- 行ってみよう
- 見てみよう
- 買ってみよう
になるわけです。
期待値のコントロール
では、この期待値、どのぐらい上げておけばいいのでしょうか?
これ結構難しい問題なのです。
何故かと言うと、購入後には必ず満足感が生じるからです。
- 高い満足感
- 低い満足感
- その間・・・
と。
そして次の行動は、この満足感は事前の期待値の比較で決まるのです。もちろん無意識で比較している場合も含めてです。
つまりリピーターになる可能性は高いです。
でも、
満足感が期待値まで届かなかったらどうでしょう?
になってしまいますよね。
なので、

期待値は満足感を超えない範囲にしておきましょう!
とか

期待値を超える満足感を与えるように頑張りましょう!
とかではないんです。こんなにシンプルな話じゃないんですね。ここで出てくるのが「価格」です。
価格との関係
もし、期待するほどの満足感が得られなくても思ったより安かったら「ま、いいか」という感想を持ちリピートしてくれる可能性が出てきます。
つまりこう言うことです
でも、
たとえ高い満足度だったとしてお金を払う段階で「え!こんなにするの?」というほどの値段だったら、さっきの満足度は急落しますよね。そして「これだったら二度と来ない」とかになるわけです。
つまりこう言うことです。
なので、期待値や満足度とともに重要なのが価格です。
例えば飲食店などでは
- 味もサービスも「フツー」だけど、この値段だったらお得だよね!もう一回来よう!というお店
もあれば、
- 美味しいし雰囲気もいいけど、こんなに払えないよ。もう来れないな!という店
もあるわけです。
なにを言いたいかというと・・・・
なのです。でもここで「な〜んだ」と思わないで下さい。
「やってみる」ことによって
あなたの商品やサービスが
- 決してすごく高い満足感ではないが、安いし「日常使いできるもの」
- 最高の満足度があるけど、高いから「たまには買おう」
- 「他に選択肢がない時」だけに選ばれる
というポジションになるのか・・・が決まってきます(ポジションそのものはもっとありますが・・・)。
リピート獲得施策とポジショニング、ブランディング
つまり、ポジショニングとは「計画してやるもの」が前提だけど、「リピート獲得施策」を通じた試行錯誤によって「どの辺にポジションを取れるのか」が現実的に決まったりものなのです。
そしてそのポジショニングを継続的にやっていくことによって
「〇〇と言えば」であなたの商品やサービスの名前が真っ先に上がる状態。つまりブランドが確立されることにも通じるのです。
まとめ
強調したいのは「リピート獲得の取り組みは経営課題」だと言うこと。
一回のお客さまがリピートしてくれるかどうか。これを左右するのが、あなたの商品に対する「期待値」。でも期待値単体で次の行動は決まらない。一度購入した時の「満足感との比較」で決めるから。
さらに、顧客の属性(お客さまがどんな人か)やニーズ(なにを求めているか)や価格(感覚的に払えるか・払えないか)にもよるのでリピート獲得は結構難しい。
だからと言って「リピート獲得施策の優先順位を下げてしまう」のはもったいない。リピーターは獲得コストをあまりかけずに売上をもたらしてくれる人たち。経営数字に直結する人たちだから。
なので、リピート獲得は「経営課題」として積極的かつ主体的に取り組むことが必要。それは売上という短期的なメリットをもたらすだけでなく、試行錯誤している間に「ポジショニング」を確固たるものにしてくれるという「良いこと」が待っているから。
さらに言うと、長期的にはブランディングの大筋をつけることもリピート獲得施策を通じて行うことができるから。
ここではリピート獲得施策を通じて得られる「良いこと」(ポジショニング、ブランディング)についてお伝えしました。
ではまた
(あ)
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